停電対策にポータブル電源が必要な理由
近年、日本では自然災害の頻度が増加しており、台風・地震・大雪による停電が毎年のように発生しています。気象庁のデータによれば、2024〜2025年にかけて全国で発生した大規模停電の件数は過去10年で最多水準を記録しました。停電が長引けば、冷蔵庫の食品が傷む・医療機器が使えなくなる・スマートフォンの充電が切れるなど、生活への影響は甚大です。
そこで注目を集めているのがポータブル電源です。コンセント差し込み口・USB出力・DC出力などを備え、家庭用電化製品をそのまま動かせる大容量バッテリーは、もはや現代の防災グッズの「定番」といえる存在になりました。本記事では2026年最新情報をもとに、停電対策に最適なポータブル電源の選び方とおすすめ製品7選を徹底解説します。
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ポータブル電源の選び方|5つのチェックポイント
① 容量(Wh):何日分の電力を確保したいか
ポータブル電源の容量はWh(ワットアワー)で表されます。目安として以下を参考にしてください。
- 300〜500Wh:スマートフォン数十回充電・小型扇風機数時間程度。1〜2人の短期停電向け
- 500〜1,000Wh:ノートPC・照明・電気毛布など複数機器を同時使用可能。家族での1〜2日対応
- 1,000〜2,000Wh:冷蔵庫・電子レンジも動かせる。3〜5日の長期停電に対応
- 2,000Wh以上:エアコン・IHクッキングヒーターなども視野に。長期避難生活レベル
一般的な4人家族が1日に消費する最低限の電力は約1,500〜2,000Whといわれています。余裕を持った容量選びが重要です。
② 出力(W):使いたい家電が動くか確認
容量と同様に重要なのが定格出力(W)です。電子レンジは約700〜1,000W、ドライヤーは約1,200W、エアコンは約500〜1,500Wの出力が必要です。ポータブル電源の定格出力がこれを下回ると、家電を動かすことができません。2026年の最新モデルでは2,000W以上の出力を誇る製品も増えており、家電の稼働範囲が大幅に広がっています。
③ バッテリーの種類:安全性と寿命を左右する
ポータブル電源に使われるバッテリーには主に2種類あります。
- リン酸鉄リチウムイオン電池(LiFePO4):発火リスクが極めて低く、サイクル寿命が3,000〜4,000回以上と長い。コスト高だが安全性・耐久性が最優先の方に最適
- 三元系リチウムイオン電池:エネルギー密度が高く軽量・コンパクト。コスパが高いが寿命は500〜1,000回程度とやや短め
家庭での停電対策・防災用途には、リン酸鉄リチウムイオン電池(LiFePO4)搭載モデルを強くおすすめします。
④ 充電方法:ソーラーパネル対応かどうか
停電時は当然、コンセントからの充電ができません。そのためソーラーパネルとの接続(MPPT対応)に対応しているかどうかは非常に重要なポイントです。晴天時にソーラーパネル200W相当で充電すれば、1,000Whのモデルなら約5〜6時間でフル充電できます。車のシガーソケットからの充電(DC充電)に対応していると、さらに安心です。
⑤ 重量・携帯性:持ち出しやすさも考慮
避難時に持ち出すことを考えれば、重量も重要な要素です。1,000Wh前後のモデルは10〜15kg程度が多く、キャリーハンドル付きのものを選ぶと持ち運びが楽になります。車への積み込みを想定するなら重さより容量を優先、徒歩避難も想定するなら500Wh以下の軽量モデルを別途用意するのがおすすめです。
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【2026年最新】おすすめポータブル電源7選
① EcoFlow DELTA 3 Plus(1,024Wh)
中国発の人気ブランド「EcoFlow」の2025年末発売最新モデル。リン酸鉄リチウムイオン電池を採用し、サイクル寿命は4,000回以上。最大出力2,400Wで電子レンジや電気ケトルも問題なく稼働します。AC充電では最速約1時間でフル充電できる「X-Streamテクノロジー」が魅力。価格は約130,000円前後とやや高めですが、信頼性と機能性のバランスは最高クラスです。
- 容量:1,024Wh/出力:2,400W/重量:約12.5kg
- ソーラー入力:最大800W(MPPT対応)
- アプリ連携あり、バッテリー残量のリモート管理が可能
② Jackery Explorer 1000 Pro(1,002Wh)
日本市場でも高いシェアを誇るJackery(ジャクリ)のロングセラーモデルが2026年版にアップデート。定格出力1,000Wと控えめですが、安定した品質と充実したサポート体制が人気の理由です。重量約11.5kgで取り回しやすく、初めてポータブル電源を購入する方にも適しています。実売価格は約90,000〜100,000円。
- 容量:1,002Wh/出力:1,000W/重量:約11.5kg
- ソーラー入力:最大600W対応
- 日本語サポートが充実しており、初心者安心
③ Anker SOLIX C1000(1,056Wh)
モバイルバッテリーで圧倒的な知名度を誇るAnkerがポータブル電源市場に本格参入。SOLIX C1000はリン酸鉄リチウムイオン電池を採用し、3,000回以上のサイクル寿命を実現。定格出力は1,800Wで家庭内の多くの家電をカバーします。Ankerブランドの安心感とコストパフォーマンスの高さから、2025〜2026年にかけて販売台数を急伸させています。実売価格は約100,000円前後。
- 容量:1,056Wh/出力:1,800W(瞬間最大2,400W)/重量:約13kg
- ソーラー入力:最大600W(MPPT対応)
- Anker独自のスマートホーム連携機能搭載
④ Bluetti AC180(1,152Wh)
コスパ重視派に根強い人気のBluettiから、扱いやすいサイズ感と大容量を両立したAC180。LiFePO4電池採用で寿命は3,500サイクル以上。定格出力1,800Wを実現しながらも重量は約16kgとやや重めですが、家庭用として据え置きで使うなら十分許容範囲内。実売価格は約80,000〜90,000円とコスパに優れます。
- 容量:1,152Wh/出力:1,800W/重量:約16kg
- ソーラー入力:最大500W対応
- 家庭電源・ソーラー・車の3Way充電対応
⑤ Victor(ビクター)JVC BN-RB10-C(1,002Wh)
国内メーカーにこだわりたい方にはJVC(ビクター)のポータブル電源がおすすめです。国内のサポート体制が万全で、日本語の取扱説明書・コールセンター対応も充実。リチウムイオン電池採用ですが、安全設計と使いやすさは国内品質ならではです。出力は500Wとやや控えめながら、照明・スマホ充電・扇風機などの必需品は十分に賄えます。価格は約60,000〜70,000円。
- 容量:1,002Wh/出力:500W/重量:約9.8kg
- ソーラーパネル入力対応(最大100W)
- 日本語サポート・修理対応が充実
⑥ EcoFlow DELTA Pro Ultra(6,144Wh〜拡張可能)
長期停電・大家族・在宅医療機器ユーザーなど「とにかく大容量が必要」という方向けのフラッグシップモデル。バッテリー拡張により最大90kWhまで拡張可能で、文字通り家庭の電力をほぼすべてまかなえます。分電盤への接続工事(工事費別途)で、冷蔵庫・エアコン・電気給湯器も停電時に自動切替で稼働します。価格は本体のみで約350,000円〜と高額ですが、能力は別格です。
- 容量:6,144Wh(拡張可能)/出力:7,200W/重量:約95kg(キャスター付き)
- ソーラー入力:最大3,600W対応
- 停電時の自動切替機能(UPS機能)搭載
⑦ Vtoman FlashSpeed 1500(1,548Wh)
2025年ごろから日本市場で急速に認知度を高めてきた新興ブランドVtomanの注目モデル。LiFePO4電池採用で3,000サイクル以上の寿命を誇りながら、実売価格が約70,000〜80,000円とコストパフォーマンスが際立ちます。定格出力2,000Wで多くの家電に対応し、1,500Whオーバーの容量は家族での長期停電対策に十分。知名度はまだ低いですが、スペック対価格比では2026年トップクラスといえます。
- 容量:1,548Wh/出力:2,000W(瞬間最大4,000W)/重量:約18.5kg
- ソーラー入力:最大600W(MPPT対応)
- コスパ最優先の方に最適
ポータブル電源 ソーラーパネル おすすめ 組み合わせ
停電対策|ポータブル電源と合わせて準備したいもの
ポータブル電源だけ用意しても、停電対策は万全ではありません。以下のアイテムを組み合わせることで、より確実な備えができます。
ソーラーパネル
停電が長引く場合、電源を補充する手段としてソーラーパネルは必須です。100〜200W程度のポータブルソーラーパネルをセットで購入しておくと、日中の太陽光で継続的に充電できます。EcoFlowやJackeryは自社製ソーラーパネルとの相性が最適化されているため、同ブランドでの統一がおすすめです。
LEDランタン・投光器
停電時の照明確保は最優先事項のひとつ。ポータブル電源のUSBポートから充電できるLEDランタンを複数用意しておきましょう。消費電力が5〜20W程度と少ないため、長時間点灯させても電力消費はわずかです。
電気毛布・電気敷き毛布
冬場の停電では低体温症リスクがあります。消費電力が40〜70W程度の電気毛布はポータブル電源との相性が非常によく、1,000Whのモデルでも10時間以上の使用が可能です。エアコンより圧倒的に省エネで、停電時の防寒対策の要となります。
よくある質問(FAQ)
Q. ポータブル電源は室内で使えますか?
はい、ポータブル電源自体はバッテリーから電気を出力するだけなので、室内でも安全に使用できます。ただし、ガソリン式の発電機は排気ガスが発生するため室内使用は厳禁ですので混同しないようにしてください。
Q. 使わないときはどう保管すればよいですか?
直射日光・高温多湿を避け、充電残量を30〜80%程度に保った状態で保管するのがバッテリー寿命を延ばすコツです。半年〜1年に一度は動作確認と補充電を行いましょう。
Q. ポータブル電源でエアコンは使えますか?
エアコンの消費電力は500〜1,500W程度です。定格出力2,000W以上のモデルであれば動作自体は可能ですが、消費電力が大きいため1,000Whの容量では1時間もたないことがほとんどです。エアコン稼働を目的とする場合は2,000Wh以上の大容量モデルか、拡張バッテリーとの組み合わせを検討してください。
Q. 飛行機への持ち込みはできますか?
航空会社の規定により、リチウムイオン電池の機内持ち込みには100Wh以下(航空会社によっては160Wh以下)という制限があります。ポータブル電源の多くはこの制限を大幅に超えるため、飛行機での持ち込み・預け入れは原則不可とお考えください。
まとめ:2026年の停電対策はポータブル電源が最前線
ポータブル電源は「あると便利」なアイテムから、もはや「防災の必需品」へとその位置づけが変わりました。2026年現在、製品の性能は向上し価格も手頃になっており、選択肢はかつてないほど豊富です。
選ぶポイントをおさらいすると:
- 容量(Wh):家族人数と停電期間の想定で決める
- 出力(W):動かしたい家電のワット数を確認
- バッテリー種類:防災用途ならリン酸鉄リチウムイオン(LiFePO4)一択
- ソーラー対応:長期停電を想定するなら必須
- 重量・携帯性:持ち出し想定の場合は特に確認
今回紹介した7製品はいずれも2026年時点で高い評価を得ているモデルです。予算・用途・家族構成に合わせて最適な1台を選び、万が一の停電に備えましょう。「備えあれば憂いなし」——ポータブル電源は、その言葉を現代に体現するアイテムです。
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