皆既月食をスマホで撮影したい!でも難しそう…という方へ
「赤く染まる神秘的な皆既月食を写真に残したい」——そう思ってスマホを向けたら、真っ暗な画像や白くぼやけた点しか撮れなかった、という経験はありませんか?
実は、スマホのカメラはここ数年で飛躍的に進化しており、正しい設定と少しのコツさえ知っていれば、皆既月食の赤い月を驚くほど鮮明に撮影できます。2026年現在、多くのAndroid・iPhoneには「プロモード」や「天体撮影モード」が搭載されており、一眼レフに近い操作が手軽に行えるようになっています。
この記事では、スマホで皆既月食を綺麗に撮るためのカメラ設定・機材・撮影テクニックを5つのステップで丁寧に解説します。次の皆既月食で絶対に失敗したくない方は、ぜひ最後まで読んでください。
スマホ 夜景 撮影 コツ
そもそも皆既月食の撮影が難しい理由
月の撮影は「明るくて簡単そう」に見えますが、実は天体写真の中でも露出の調整が非常にシビアなジャンルです。その理由を理解しておくと、設定の意味がよりわかりやすくなります。
①通常の満月は思っているより「明るすぎる」
満月は太陽光を反射しているため、夜空の中では非常に明るい被写体です。オートモードで撮影すると、カメラが周囲の暗さに合わせて露出を上げてしまい、月が白く飛んでしまう(白飛び)ことがよくあります。
②皆既食中は逆に「暗くなりすぎる」
一方、皆既月食の最中は月が地球の影にすっぽり入るため、通常の満月と比べて輝度が約1万分の1以下にまで落ちます。この「暗い月」を撮ろうとすると、今度は手ブレやノイズが問題になります。
つまり、皆既月食の撮影では「食の進行段階によって設定を変える」必要があるのです。この点を知らずに一つの設定で撮り続けると、必ず失敗します。
撮影前に準備しておくもの【3点セット】
設定の話の前に、まず手元に揃えておきたいアイテムを確認しましょう。
1. スマホ用三脚(必須)
夜間撮影の大敵は手ブレです。皆既食中はシャッタースピードが遅くなるため、三脚なしではほぼ確実にブレた写真になります。スマホ用三脚は1,500〜3,000円程度で購入でき、効果は絶大です。
2. スマホ用望遠レンズ(あると便利)
クリップ式のスマホ用望遠レンズ(10〜20倍)を使うと、月をより大きく写せます。ただし、レンズの品質によってはかえって解像度が落ちる場合もあるため、デジタルズームと組み合わせながら試してみてください。最近のフラッグシップモデル(Pixel 9 Pro、iPhone 16 Pro Maxなど)は光学5倍ズーム以上を搭載しているため、こうした機種なら追加レンズ不要な場合が多いです。
3. タイマーまたはリモートシャッター
シャッターボタンを指で押す瞬間にもブレが生じます。2〜3秒のセルフタイマーや、ワイヤレスリモコン(Bluetooth接続)を使うと、より安定した写真が撮れます。
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【5つのコツ】スマホで皆既月食を綺麗に撮る設定方法
コツ①:必ず「プロモード(マニュアルモード)」を使う
オートモードは便利ですが、月の撮影には向いていません。AndroidのProモード、iPhoneのCamera appでのマニュアル設定(iOS 18以降)、またはサードパーティアプリを使いましょう。
おすすめの無料アプリは以下の通りです:
- ProCamera(iPhone):直感的な操作でISO・シャッタースピード・フォーカスをマニュアル制御可能
- Open Camera(Android):完全無料でプロ設定が使える定番アプリ
- NightCap Camera(iPhone):天体撮影に特化したモードあり
コツ②:食の段階別に設定を変える
皆既月食は大きく3つのフェーズに分かれ、それぞれ異なる設定が最適です。
| フェーズ | ISO | シャッタースピード | 備考 |
|---|---|---|---|
| 部分食(欠け始め) | ISO 100〜200 | 1/500〜1/1000秒 | まだ明るいので高速シャッターでOK |
| 皆既食(赤い月) | ISO 400〜1600 | 1/4〜2秒 | 三脚必須。ブラケット撮影推奨 |
| 部分食(戻り) | ISO 100〜400 | 1/250〜1/500秒 | 急に明るくなるので要注意 |
特に皆既食への移行直後と終了直前は明るさが急激に変化するため、こまめに設定を見直すことが重要です。
コツ③:フォーカスは「マニュアル固定」にする
オートフォーカスは夜空の月を正確に捉えられないことが多く、ピントが迷子になりがちです。プロモードでフォーカスをマニュアルに切り替え、月に合わせたら固定してください。
iPhoneの場合、カメラアプリで月をタップ → AE/AFロックを長押しするだけでフォーカス固定ができます。ただし完全なマニュアルフォーカスには前述のProCameraなどのアプリが必要です。
コツ④:デジタルズームは最大まで使わない
「もっと大きく撮りたい!」とデジタルズームを最大にしてしまうと、画像が荒れてノイズだらけになります。光学ズームの範囲内(機種により2〜10倍)に留め、残りはトリミングで対応するのがベストです。
たとえばiPhone 16 Pro Maxの場合、光学5倍ズームまではほぼ画質劣化なし。それ以上はデジタル処理になるため、撮影は5倍以下で行い、後からクロップするほうが綺麗な仕上がりになります。
コツ⑤:RAW形式で撮影して後処理する
対応機種であれば、RAW(またはProRAW)形式での撮影をぜひ試してください。JPEGと異なりカメラ内の処理が加えられていないため、Lightroomなどの編集アプリでホワイトバランス・明るさ・ノイズを細かく調整できます。
編集のポイントは以下の3点です:
- シャドウを持ち上げる:暗部のディテールを引き出す
- ホワイトバランスを暖色寄りに:赤銅色の月らしさを強調
- ノイズリダクションを適度にかける:かけすぎると月面のディテールが消えるので注意
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iPhone・Android別:おすすめ設定まとめ
iPhoneユーザーへ
iOS 18以降では純正カメラアプリにもある程度のマニュアル操作機能が追加されましたが、より細かい制御にはProCameraまたはHalide Mark III(有料・2,400円)の使用をおすすめします。Apple ProRAWに対応しており、編集余地が大幅に広がります。
Androidユーザーへ
Samsung Galaxy(S25シリーズ)やGoogle Pixel(9シリーズ)は標準カメラにProモードが搭載されており、ISO・シャッタースピード・フォーカスをすべてマニュアルで操作できます。特にPixel 9 Proの天体撮影モード(Astrophotography Mode)は月食にも応用でき、長時間露光を自動最適化してくれるため初心者にもおすすめです。
撮影当日のチェックリスト
万全の準備で臨むために、当日は以下の項目を確認しておきましょう。
- ✅ スマホのバッテリーを100%に充電(夜間撮影はバッテリー消耗が激しい)
- ✅ ストレージの空き容量を確保(RAWは1枚あたり20〜50MBと大きい)
- ✅ 月の出時刻・食の開始時刻を事前に確認(「ステラリウム」アプリが便利)
- ✅ 撮影場所の下見(街灯・建物の陰を避けた視界の開けた場所を選ぶ)
- ✅ 防寒対策(夜間の屋外は季節問わず冷え込む)
- ✅ 三脚のネジのゆるみ確認(撮影中に倒れると大変)
まとめ:設定を理解すれば、スマホでも本格的な月食写真が撮れる
皆既月食のスマホ撮影で失敗する最大の原因は、「オートモードへの過信」と「設定の固定」です。今回紹介した5つのコツをおさらいすると:
- プロモードを使う(オートモードは使わない)
- 食の進行段階に合わせてISO・シャッタースピードを変える
- フォーカスはマニュアル固定
- デジタルズームは控えめに、トリミングで対応
- RAW撮影+後処理で仕上がりを磨く
この5つを意識するだけで、スマホでも赤銅色に輝く皆既月食の幻想的な瞬間を記録できます。次の皆既月食が訪れる前に、ぜひ普段の満月で練習しておくのもおすすめです。
「どのスマホが月撮影に最強か?」「おすすめの編集アプリは?」など、気になるテーマはぜひコメントで教えてください。関連記事もチェックしてみてくださいね。
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