Notionデータベースとは?基本概念を理解しよう
Notionのデータベースは、単なる表形式のデータ管理ツールではありません。タスク管理、プロジェクト管理、知識ベース、コンテンツカレンダーなど、あらゆる情報を構造化して管理できる強力な機能です。
データベースの最大の特徴は、同じデータを複数の視点(ビュー)から表示できるという点にあります。例えば、タスクリストを「テーブル」「カレンダー」「かんばん」など複数の形式で同時に閲覧・管理できるため、状況に応じた最適な表示方法を選択できます。
Notionデータベースの3つの基本要素
Notionデータベースを理解するには、次の3つの基本要素を押さえることが重要です。
- ページ(レコード):データベース内の各項目。それぞれが独立したNotionページとして機能します
- プロパティ(フィールド):各ページに付与される属性情報(タグ、日付、チェックボックスなど)
- ビュー:同じデータを異なる形式で表示する機能(テーブル、ボード、カレンダーなど)
この3つの要素を組み合わせることで、柔軟かつ強力な情報管理システムを構築できます。
Notionデータベースの作成方法|ステップバイステップガイド
データベースの作成手順
Notionで新しいデータベースを作成する方法は非常にシンプルです。以下の手順で始めましょう。
- Notionページ内で「/database」または「/table」と入力
- 「Table – Inline」または「Table – Full page」を選択(Inlineは既存ページ内、Full pageは新規ページとして作成)
- データベース名を設定
- 必要なプロパティ(列)を追加
- データ(行)を入力開始
インラインデータベースとフルページデータベースの違い
データベースには2つの作成方法があり、用途によって使い分けることが重要です。
インラインデータベース(Inline database)は、既存のページ内に埋め込む形式です。プロジェクト概要ページ内にタスクリストを配置する場合などに適しています。他のコンテンツと組み合わせやすく、コンテキストを保ちながら情報を管理できます。
フルページデータベース(Full page database)は、独立したページとして作成される形式です。大規模なデータベースや、複数の場所から参照される中央管理データベースに適しています。
一般的に、50行以上のデータを扱う場合や、複数のビューを活用する予定がある場合はフルページデータベースがおすすめです。
プロパティの種類と効果的な使い方
Notionデータベースの真価は、豊富なプロパティタイプにあります。2024年現在、Notionは15種類以上のプロパティタイプを提供しており、それぞれに独自の機能があります。
基本的なプロパティタイプ
テキスト(Text)は最もシンプルなプロパティです。短い説明や名前の記録に使用します。例えば、タスク名、プロジェクト名、記事タイトルなどに活用できます。
数値(Number)は数字データの管理に使います。金額、時間、優先度スコアなどを記録でき、後述する計算機能との組み合わせで強力なツールになります。
選択(Select)と複数選択(Multi-select)は、データのカテゴリ化に不可欠です。ステータス、カテゴリ、タグなどの管理に使用します。色分けができるため、視覚的にも分かりやすく情報を整理できます。
日付管理のプロパティ
日付(Date)プロパティは、Notionデータベースで最も重要なプロパティの一つです。開始日、期限、リマインダーなどを設定でき、カレンダービューやタイムラインビューと組み合わせることで強力なスケジュール管理が可能になります。
日付プロパティには、以下の設定オプションがあります:
- 日付のみ、または日時まで記録
- 終了日の設定(期間の管理)
- リマインダーの設定
- タイムゾーンの指定
例えば、プロジェクト管理では「開始日」と「期限」の2つの日付プロパティを設定し、終了日を有効にすることで期間を可視化できます。
関係性を管理するプロパティ
人物(Person)プロパティは、タスクの担当者やプロジェクトのメンバーを割り当てるのに使用します。チーム作業では必須のプロパティです。
リレーション(Relation)は、異なるデータベース間で関連性を作る高度な機能です。例えば、「タスク」データベースと「プロジェクト」データベースをリンクさせることで、各タスクがどのプロジェクトに属するかを管理できます。
ロールアップ(Rollup)は、リレーションと組み合わせて使用し、関連データの集計を行います。例えば、プロジェクトに紐づく全タスクの合計時間を自動計算するといった使い方が可能です。
自動化に役立つプロパティ
数式(Formula)プロパティは、他のプロパティを基に自動計算を行います。期限までの残り日数、進捗率、合計金額など、動的に更新される値を表示できます。
例えば、期限までの残り日数を計算する数式は以下のようになります:
dateBetween(prop("期限"), now(), "days")
作成日時(Created time)と最終更新日時(Last edited time)は、自動的に記録される特殊なプロパティです。情報の鮮度管理やバージョン管理に活用できます。
作成者(Created by)と最終更新者(Last edited by)も自動記録プロパティで、誰がページを作成・編集したかを追跡できます。
ビューの種類と使い分け|データを多角的に見る
Notionデータベースの最大の強みは、同じデータを複数の「ビュー」で表示できることです。各ビューは独自のフィルタ、ソート、グループ化設定を持つことができ、用途に応じた最適な表示を実現します。
テーブルビュー(Table view)
最も基本的なビューで、エクセルのような表形式でデータを表示します。すべてのプロパティを一覧できるため、データの全体像を把握したり、一括編集を行う際に最適です。
テーブルビューは以下の場合に特に有効です:
- データベースの初期設定・構造の確認
- 複数のプロパティを同時に編集
- データの一括インポート・エクスポート
- 詳細な比較分析が必要な場合
ボードビュー(Board view)
かんばん方式でデータを表示するビューです。「To Do」「進行中」「完了」などのステータスごとにカードを並べ、ドラッグ&ドロップで簡単にステータスを変更できます。
ボードビューの活用シーン:
- タスク管理・プロジェクト管理
- コンテンツ制作のワークフロー管理
- 採用候補者の選考プロセス管理
- 営業案件のパイプライン管理
ボードビューを効果的に使うコツは、グループ化の基準となるプロパティを「選択(Select)」タイプにすることです。複数選択タイプを使うと、一つのアイテムが複数の列に表示され、管理が複雑になります。
カレンダービュー(Calendar view)
日付プロパティを基準に、カレンダー形式でデータを表示します。スケジュール管理、期限管理、イベント管理に最適なビューです。
カレンダービューの実践的な使い方:
- コンテンツカレンダー(ブログ記事の公開スケジュール)
- イベント・会議の管理
- 締切管理ダッシュボード
- 習慣トラッカー(日次・週次の記録)
カレンダービューでは、月表示・週表示を切り替えられ、ドラッグ&ドロップで日付を変更できます。また、複数の日付プロパティがある場合、どのプロパティを表示するか選択できます。
リストビュー(List view)
シンプルなリスト形式でデータを表示します。テーブルビューよりもコンパクトで、読みやすさを重視する場合に適しています。
リストビューは以下の用途に向いています:
- 読書リスト・映画リスト
- 簡易的なTo-Doリスト
- リンク集・リソース集
- モバイルでの閲覧を重視する場合
ギャラリービュー(Gallery view)
カード型のビジュアル表示で、各ページのカバー画像を大きく表示します。視覚的な情報が重要なデータベースに最適です。
ギャラリービューの活用例:
- 製品カタログ・ポートフォリオ
- レシピデータベース
- 旅行先リスト
- デザインアイデア集
ギャラリービューでは、カードサイズを小・中・大の3段階で調整でき、表示するプロパティも自由に選択できます。
タイムラインビュー(Timeline view)
ガントチャート形式でデータを表示し、時系列でのプロジェクト管理に特化したビューです。開始日と終了日を持つタスクの期間を視覚化できます。
タイムラインビューが威力を発揮する場面:
- プロジェクトのマイルストーン管理
- 複数プロジェクトの並行管理
- リソース配分の可視化
- 依存関係のある作業の管理
タイムラインビューを使う際は、日付プロパティで「終了日を含める」オプションを有効にし、期間を設定することが重要です。
フィルタとソートでデータを絞り込む
Notionデータベースには膨大な情報を格納できますが、必要な情報に素早くアクセスするには、フィルタとソート機能の活用が不可欠です。
フィルタ機能の基本
フィルタは、特定の条件に合致するデータのみを表示する機能です。各ビューごとに独立したフィルタを設定できるため、同じデータベースから目的別の表示を作成できます。
フィルタの設定方法:
- ビューの右上にある「フィルタ」ボタンをクリック
- 「+ フィルタを追加」を選択
- フィルタリングするプロパティを選択
- 条件(「次と等しい」「次を含む」など)を選択
- 値を入力
実践的なフィルタの使い方
以下は、実務でよく使われるフィルタの例です:
「今週のタスク」ビューの作成
- 期限(Date)が「今週中」
- かつ、ステータス(Select)が「完了」ではない
「自分の担当タスク」ビューの作成
- 担当者(Person)が「自分」を含む
- かつ、ステータス(Select)が「完了」ではない
「期限切れタスク」ビューの作成
- 期限(Date)が「過去」
- かつ、ステータス(Select)が「完了」ではない
複数のフィルタを組み合わせる場合、「AND(すべての条件を満たす)」または「OR(いずれかの条件を満たす)」を選択できます。複雑な条件を作る際は、フィルタグループ機能を使うとより柔軟な設定が可能です。
ソート機能で情報を整理
ソート機能は、データを特定の順序で並び替えます。優先順位付けや期限管理に欠かせない機能です。
効果的なソート設定例:
- 優先度順:優先度(Number)を降順 → 期限(Date)を昇順
- 期限順:期限(Date)を昇順 → 優先度(Number)を降順
- 更新日時順:最終更新日時(Last edited time)を降順
- ステータス順:ステータス(Select)を昇順 → 期限(Date)を昇順
ソートは複数の基準を設定でき、上から順に適用されます。例えば、「ステータスで分類した上で、各ステータス内では期限順に並べる」といった複合的な整理が可能です。
リレーションとロールアップで複数データベースを連携
Notionの真骨頂は、複数のデータベース間で関連性を作り、情報を統合できる点にあります。リレーション(Relation)とロールアップ(Rollup)は、この機能を実現する重要なプロパティです。
リレーションの基本概念
リレーションは、2つのデータベース間で「つながり」を作る機能です。例えば、「タスク」データベースと「プロジェクト」データベースを連携させることで、各タスクがどのプロジェクトに属するかを明確にできます。
リレーションの設定手順:
- リレーションを作りたいデータベースでプロパティを追加
- プロパティタイプで「リレーション」を選択
- 関連付けるデータベースを選択
- リレーションの方向(一方向または双方向)を選択
実践的なリレーション活用例
プロジェクト管理システムの構築
以下の3つのデータベースを作成し、リレーションで連携させます:
- プロジェクトDB:プロジェクト名、期間、ステータス
- タスクDB:タスク名、担当者、期限、プロジェクト(リレーション)
- チームメンバーDB:名前、役割、担当プロジェクト(リレーション)
このように構造化することで、以下の情報を自動的に集約できます:
- 各プロジェクトに紐づくすべてのタスク
- 各メンバーが担当しているすべてのプロジェクトとタスク
- プロジェクトごとのチームメンバー一覧
ロールアップで情報を集計
ロールアップは、リレーションで紐づいたデータを集計・計算する機能です。例えば、プロジェクトに紐づくすべてのタスクの「完了数」「平均優先度」「合計予想時間」などを自動計算できます。
ロールアップの設定手順:
- ロールアップを作りたいデータベースでプロパティを追加
- プロパティタイプで「ロールアップ」を選択
- 対象となるリレーションプロパティを選択
- 集計したいプロパティを選択
- 計算方法(カウント、合計、平均など)を選択
リレーション・ロールアップの実践例
プロジェクトデータベースに以下のロールアッププロパティを追加することで、プロジェクトの進捗を自動的に可視化できます:
- 総タスク数:タスクリレーション → タスク名 → カウント(すべて)
- 完了タスク数:タスクリレーション → ステータス → カウント(値:完了)
- 進捗率:数式プロパティで「完了タスク数 ÷ 総タスク数 × 100」を計算
- 合計見積時間:タスクリレーション → 見積時間 → 合計
このような設定により、個別のタスクを更新するだけで、プロジェクト全体の進捗状況が自動的に反映されます。
テンプレート機能で繰り返し作業を効率化
Notionデータベースの各ページには、テンプレート機能を設定できます。これにより、定型フォーマットを持つページを瞬時に作成でき、作業の標準化と効率化が可能になります。
データベーステンプレートの作成方法
- データベースビューの右上にある「新規」ボタンの横の「▼」をクリック
- 「+ 新規テンプレート」を選択
- テンプレート名を入力
- テンプレートの内容(見出し、テキスト、チェックリストなど)を作成
- デフォルトのプロパティ値を設定
- 完了したら閉じる
実践的なテンプレート活用例
会議議事録テンプレート
会議データベースに以下の構造を持つテンプレートを作成します:
# 会議議事録 ## 基本情報 - 日時: - 参加者: - 場所: ## アジェンダ 1. 2. 3. ## 議論内容 ## 決定事項 ## アクションアイテム - [ ] タスク1(担当者:、期限:) - [ ] タスク2(担当者:、期限:) ## 次回会議
ブログ記事テンプレート
コンテンツ管理データベースに以下のテンプレートを設定:
# 記事タイトル ## メタ情報 - ターゲットキーワード: - 想定読者: - 文字数目標: ## 構成案 1. 導入 2. 本文 - セクション1 - セクション2 - セクション3 3. まとめ ## 執筆メモ ## SEO確認リスト - [ ] タイトルにキーワード含む - [ ] メタディスクリプション作成 - [ ] 見出しタグ適切に使用 - [ ] 内部リンク設置 - [ ] 画像alt属性設定
テンプレートのプロパティ設定
テンプレート作成時には、プロパティのデフォルト値も設定できます。例えば:
- ステータスを「下書き」に自動設定
- 担当者を「テンプレート使用者」に自動設定
- カテゴリを事前選択
- 作成日を自動入力
これにより、新規ページ作成時の入力作業を大幅に削減できます。
Notionデータベース活用の実践例|6つのユースケース
ここでは、Notionデータベースを実務で活用する具体的な例を紹介します。
1. GTD式タスク管理システム
Getting Things Done(GTD)メソッドをNotionで実装する例です。
データベース構成
- タスク名(Title)
- ステータス(Select):インボックス、次にとるべき行動、待機中、いつかやる、完了
- プロジェクト(Relation)
- コンテキスト(Multi-select):オフィス、自宅、電話、外出先
- エネルギーレベル(Select):高、中、低
- 所要時間(Number)
- 期限(Date)
- 優先度(Select)
ビュー設定
- インボックス:ステータス「インボックス」のみ表示、作成日時順
- 次にとるべき行動:ステータス「次にとるべき行動」、コンテキストでグループ化
- 今週の予定:期限が今週中、カレンダービュー
- 低エネルギータスク:エネルギーレベル「低」、所要時間15分以下
2. コンテンツカレンダーシステム
ブログやSNSの投稿を計画的に管理するシステムです。
データベース構成
- タイトル(Title)
- 種類(Select):ブログ記事、YouTube、Twitter、Instagram
- ステータス(Select):アイデア、執筆中、レビュー、公開済み
- 公開日(Date)
- ターゲットキーワード(Multi-select)
- カテゴリ(Select)
- 担当者(Person)
- 文字数(Number)
- パフォーマンス指標(Number):PV、エンゲージメントなど
ビュー設定
- 編集カレンダー:公開日でカレンダー表示
- 制作パイプライン:ステータスでボード表示
- 種類別一覧:種類でグループ化したテーブル
- 今月の公開予定:公開日が今月、リスト表示
3. 学習管理システム(Learning Management)
学習内容や進捗を体系的に管理するシステムです。
データベース構成


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